日本化粧品技術者会誌
Online ISSN : 1884-4146
Print ISSN : 0387-5253
ISSN-L : 0387-5253
ノート
イオン対高速液体クロマトグラフィーによるユーメラニン,フェオメラニン定量法
怒田 和美奥村 浩葉谷 彰鳥居 宏右若松 一雅伊藤 祥輔
著者情報
キーワード: eumelanin, pheomelanin, PTCA, AHP, HPLC, ion-pair
ジャーナル フリー

2013 年 47 巻 3 号 p. 221-225

詳細
抄録

ヒトの皮膚の色はメラニンの量によってほとんど決定されている。メラニンは黒色色素のユーメラニンと黄色色素のフェオメラニンの2つに大別される。美白化粧品素材の開発を行う上で,総メラニン量だけでなくユーメラニンとフェオメラニンを区別することは重要である。液体クロマトグラフィー (HPLC)を用いることにより,ユーメラニンについてpyrrole-2, 3, 5-tricarboxylic acid (PTCA),フェオメラニンについてaminohydroxyphenylalanines (AHPs)をマーカーとして各メラニンを別々に定量できる。そこで本研究では,従来のHPLCによる各メラニン定量法について,測定条件をイオンペア試薬を用いて改変し汎用性を向上した。選択したHPLC条件について分析法バリデーションを行った結果,いずれの成分も直線性を示し保持時間の再現性も良好であった。

著者関連情報
© 2013 日本化粧品技術者会
前の記事
feedback
Top