加齢に伴って生えてくる,うねりやくせ,および広がりがある毛髪である“ ゆがみ毛” は,手触りが悪くなり,外観を損なうとともに,まとまりにくい,セットしにくいといったスタイリングに関する問題を生じさせる。本研究では,そのゆがみ毛について,日常のヘアスタイリング行動としてよく行われる髪を繰り返し伸ばす(反復延伸)行為との関係性を調査・解析した。まず,ゆがみ毛保有者のヘアケア行動に関する調査では,ゆがみ毛保有者は繰り返しコーミングしてうねりやくせ対策を行っているが,かえって髪のまとまり低下を実感していることがわかった。次に直毛とゆがみ毛について形態学的パラメータを用いてサンプリングし,日常にかかり得る荷重ストレスにおいて反復延伸試験を実施した結果,ゆがみ毛は曲率が有意に上昇し,その一因として毛髪内部タンパク質のインターメディエイトフィラメントの構造安定性の低下が示唆された。さらに,ゆがみ毛の形状ならびに構造変化を抑制する成分としてPPG-2アルギニンを見出した。