日本化粧品技術者会誌
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巨大なエマルションの調製と化粧品への応用
岡本 亨松下 裕史松浦 恵衣子増田 優
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2005 年 39 巻 4 号 p. 290-297

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抄録
固形油分と流動油分を用いて, 合一に対して安定な可視サイズ (0.05mm-3mm) のエマルションを調製する技術を開発した。可視サイズの油性粒子を調製するためには, 固形油分の選択が重要であり, 両親媒性の固形油分, 特にベヘニルアルコールのような高級アルコールが最適であった。粒子の割断面観察と示差走査熱量測定から, 粒子の周辺部に両親媒性の固形油分に富むシェルが生成し, 粒子の凝集や合一を防止していると考えられた。粒子サイズを巨大化することにより, 塗布初期はみずみずしい感触が感じられ, その後塗布の過程で粒子が壊れ, 油分が皮膚になじみ, しっとりとした感触が得られた。さらに, 粒子サイズを大きくすることで加水分解に対して不安定な脂溶性薬剤を安定に保持することができた。脂溶性薬剤や疎水性粉体のような化粧品に用いられる有効成分のリザーバーとして活用が期待される。
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