抄録
非イオン性界面活性剤の逆ミセルという制限された空間内で高分子電解質をわずかな架橋性モノマーとともに重合することで, 水中で大きく膨潤するミクロゲルを重合した。ミクロゲルはアニオン性モノマーである2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸 (AMPS) と非イオン性モノマーであるジメチルアクリルアミド (DMAA) からなり, 架橋性モノマーとしてメチレンビスアクリルアミド (MBA) を用いた。まず相図的検討により, 重合温度である65℃付近でW/Oマイクロエマルション相が出現する重合組成を決定した。重合されたミクロゲルは重合系から再沈殿で回収し, 水溶媒に再分散してレオロジー挙動を調べた。非架橋サンプルに比べ本ミクロゲルは極めて高い増粘効果を示し, 最適な架橋密度が存在することが明らかになった。また各種条件, すなわち, 溶媒のpH, 塩濃度, またアルコール濃度の増粘効果への影響を調べたところ, 本ミクロゲルは広いpH範囲で安定に増粘可能であり, 既存の増粘剤に比べ耐塩性があり, アルコールをも増粘可能な多機能な増粘剤として化粧料に応用可能であることが明らかになった。