抄録
本研究では,講義室周囲に設置された多視点弱校正カメラの画像をもとに,講義室に存在する受講者を再現した任意視点画像を生成する.多視点弱校正カメラから3次元形状復元を行う枠組である射影グリッド空間を用いて受講者の形状モデルを獲得し,レンダリングすることで任意視点の画像を生成する.この際に射影グリッド空間特有の歪みが問題となる.そこで提案手法では,復元された受講者の形状から特徴点を抽出し,これらの点の実空間における配置が講義室環境の制約を受けることを利用して射影グリッド空間から実空間への変換を推定することで歪みを補正する.