抄録
本研究では,極端に対立することのない複数の決定表から共通の知識を見いだす問題に対するラフ集合アプローチを提案する.複数の決定表に関するいくつかの研究はあるが,いずれも複数の決定表から決定ルールを抽出するという議論に終始しており,基礎となるラフ集合を陽に定めていない.本研究では,複数の決定表に対するラフ集合を定義する.この際,各決定表内のある程度の矛盾,複数の決定表間でのある程度の意見の対立を許容するため,可変精度ラフ集合の考え方を導入する.最後に,提案したラフ集合に基づき,決定ルールが抽出できることが述べられる.