抄録
本研究は,ユーザに快適な住環境を提供するために我々が新しく考えている,ユーザを看守る住環境知能システムに関するものである.ここでユーザを見守る住環境知能システムとは,ホームネットワークに繋がる各種センサの時系列データや,ユーザが家電や住宅設備を操作した事象データからユーザの状況を推定し,ユーザの効用すなわち快適さとそれに支払うコストのバランスを最大にする住宅設備の制御内容を自律的に提案,制御するシステムである.本報告は,この自律制御を実行するエージェントの意思決定モデル化に関するものである.意思決定モデルは不確実性のもとでの意思決定プロセスの記述を可能とするインフルエンスダイアグラムを用いる.これまで,空調制御を例にモデル化を行ってきているが,今回は現在検討中のモデルの拡張(単一人から複数人,単一空間から複数空間への拡張など)についても述べる.