Strength and Conditioning Journal Japan
Online ISSN : 2759-0674
Print ISSN : 1883-4140
エリートレベルの女性チームスポーツ選手における月経周期のフェーズに応じたストレングス&コンディショニングトレーニング
Sam R. MooreGeorgie BruinvelsAbbie E. Smith-Ryan
著者情報
ジャーナル フリー

2026 年 33 巻 2 号 p. 53-66

詳細
抄録

継続的な成功を収めているにもかかわらず、女性アスリートは依然として研究と応用の分野で十分なリソース配分を受けられず、少数派として扱われている。そのため、男性の生理学に基づいてスポーツインフラが構築されることで、女性アスリートの傷害と健康状態に男性とは異なる結果が生じている。本稿の目的は、エリートレベルの女性チームスポーツ選手を指導する専門職向けに、エビデンスと経験に基づく、月経周期(MC)の各フェーズに応じたトレーニングモデルを提案することである。具体的には、女性に特化したトレーニングを実施するための生理学的根拠、プライバシーへの配慮、ならびにベストプラクティスを提示する。続いて、MCを通じたパフォーマンスの変化は個人差が非常に大きいことを示唆するエビデンスを踏まえ、一時的なパフォーマンスや症状のみに頼らない、理論化された適応能力に基づくピリオダイゼーションモデルを提案する。その上で、一時的な運動パフォーマンスにかかわらず、ストレスと回復のバランスを図ることで最適な適応をもたらすことを目的としたストレングス&コンディショニングプログラムを構成する。最後に、現場の専門職と研究者に向けた今後の方向性と、両コミュニティによる協働的なイノベーションの潜在的ニーズを提示する。女性アスリートの生理学と経験に基づくトレーニングモデルを構築することは、彼らもスポーツの世界における一員であり、現在から競技引退後の活動的な生活に至るまで、その健康と安全、パフォーマンスの向上に、我々の時間と関心、リソースを投じる価値があるという、女性アスリートへのメッセージとなる。

著者関連情報
© 2026 NSCAジャパン
前の記事 次の記事
feedback
Top