女性は前十字靭帯(ACL)損傷の受傷率が男性より高い。筋のアンバランス、特に大腿四頭筋に対するハムストリングス(H:Q)の筋力比におけるアンバランスは、ACL損傷のリスク因子と考えられている。本システマティックレビューの目的は、女性チームスポーツ選手における等速性のH:Q比を明らかにし、主に男性を対象とした研究において決定されたカットオフ値、すなわち従来的な筋力比(ハムストリングスの短縮性筋力:大腿四頭筋の短縮性筋力[CR])が0.6以上、ならびに機能的な筋力比(ハムストリングスの伸張性筋力:大腿四頭筋の短縮性筋力[FR])が1.0以上を満たすかどうかを確認することであった。分析の結果、CR(0.6)について、チームスポーツ(平均値±標準偏差[SD]:0.56±0.08)、フィールドスポーツ(0.57±0.08)、ならびにコートスポーツ(0.56±0.08)は満たしていなかった。CRはハンドボール(0.58±0.07)が最も高く、ソフトボール(0.47±0.06)が最も低かった。FR(1.0)について、チームスポーツ(0.69±0.14)、フィールドスポーツ(0.85±0.14)、ならびにコートスポーツ(0.65±0.14)は満たしていなかった。FRはサッカー(0.85±0.14)が最も高く、バレーボール(0.61±0.13)が最も低かった。大腿四頭筋に対するハムストリングスの筋力バランスを評価した結果、女性チームスポーツ選手はCRおよびFRのカットオフ値を満たしておらず、これはACL損傷のリスクを増大させている可能性がある。カットオフ値を下回るH:Q比は、ハムストリングスの筋力不足を示していると考えられる。専門職は、H:Q比の改善を目的とした筋力向上エクササイズを導入することが推奨される。
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