2023 年 51 巻 6 号 p. 503-507
近年,画像診断の進歩により硬膜動静脈瘻(dural arteriovenous fistula:dAVF)の血管解剖について詳細な理解が可能となってきた.われわれの施設ではdigital subtraction angiography(DSA)のslab maximum intensity projection(MIP)画像を駆使して,dAVFの質的診断に努めてきた.このような,画像診断の進歩は,血管内治療を主体とする外科的治療の戦略決定にも大きく寄与しており,治療成績の向上につながっている.今回はテーマごとにわれわれの知見や最近の文献を交えながら,dAVFに関する画像診断の新展開を紹介する.