2025 年 13 巻 p. 1-10
本研究の目的は,地域社会の安全を担う一員としての自覚を促す小学校社会科授業を開発することである。先行研究では,第3学年単元「事故や事件からくらしを守る」においてリスクをいかに取り上げ,地域社会の安全に関してどのような見方や考え方を育成していくことができるのかについて十分な検討がなされてこなかった。本研究では,「安全学」に着目し,次の3点について考察した。第1に,小学校社会科地域学習における安全学の位置付けを示した。第2に,地域社会の安全について考える小学校社会科授業の単元構成を明らかにした。第3に,地域社会の安全を担う一員としての自覚を促す小学校社会科授業として,第3学年単元「安全なまちを目指して」を開発し,実践結果を分析した。様々な立場の人から地域安全マップを評価してもらうことを通して,子どもたちの安全に対する見方や考え方が広がり,深まっていくことが明らかになった。