2026 年 14 巻 p. 11-20
本研究は,シンセティック・フォニックス指導により,小学校中学年児童の音素を認識する力及び文字を音声化する力が促進されるかを検討したものである。3年生(35名)と4年生(42名)に対し1年間,外国語活動の45分の授業の冒頭約10分間に42音素のシンセティック・フォニックス指導(ジョリーフォニックスを教材として用いる)を行い,指導の効果検証として単語中の音素を特定し位置を把握する音素聞き取りテスト及び,視覚的に提示された音素を繋いで音声化するデコーディングテストを実施した。その結果,習得の難しい音素と比較的容易な音素の傾向が見えたこと,ダイグラフ(2文字で1つの音素)は指導をすることで習得できること,文字を音声化する力は調査を行った10月から3月にかけて促進されたことから,継続したシンセティック・フォニックス指導の効果が示唆され,高学年での読み書きへの円滑な移行へ繋がる可能性が示された。