2026 年 14 巻 p. 1-10
本研究の目的は,森川ら(2024)が開発した対人的適応感や規範意識を向上させる3ステップの道徳教育プログラム(Program Based Approach by Optimal Design,以下PBAODと記述)」の効果を検討することである。そのために,小学4年生の年度初めを対象とする,道徳科教材を変えた2種類のPBAODの効果を検討した。本研究から次の点が示唆された。SST(social skills training,以下SSTと記述),向社会性を育成する道徳科授業,公正さや規範意識を育成する道徳科授業,学級目標を話し合う学級活動を順に組み合わせるPBAODは,道徳科教材のテーマが同じであれば,教材が違っても同様に対人的適応感が向上する可能性がある。また,PBAODは教師にとって取り組みやすく,効果も実感し易い。年度初めに実践することで,学級の荒れやいじめ,学校不適応の防止等,学級づくりや学校運営にも活用できると考える。