抄録
韓国南西部にあるSandongアースフィルダムの漏水問題に対する水文地質学や物理探査的手法などの適用性を調査するために、それら手法を用いた包括的な現地調査が実施された。このサイトで実施された調査は、トレーサー試験、貯留水放出に伴う水量減少および漏水のモニタリング、ダイポール・ダイポール配置による電気探査、温度検層および自然電位 (SP) 法である。ダム壁の漏水パターンはまず水文地質学方法によって把握され、物理探査によってさらに明確にされた。その結果、漏水箇所はダム壁の右側のせりもち台にあることが判明した。この研究では、電気探査は漏水可能性が大きいゾーンを検知するのに有効であることが確認された。また、漏水によって大きな流動電位異常が形成されるので、SP法が漏水路そのものを検出するのに有効であることがわかった。