抄録
本稿の目的は、第3次産業化し旧来の製造業誘致などが難しくなった今日の我が国において、地域の雇用を増やし地方創生に資する地域産業は何かをデータに基づき探ることにある。そのため本稿では、就業構造基本調査(総務省)の県内経済圏別集計における産業別・年齢層別有業者数のデータを用いて、①本稿の定義による基盤産業(製造業、情報通信業、学術研究,専門・技術サービス業)の非基盤産業(基盤的産業と公務を除く)への雇用創出力の推定と、②各産業の地域雇用全体への地域乗数の推定をおこなっている。このとき、空間計量経済学の手法を活用して、近接した地域間相互の影響も考慮した推定をおこなっている。