日本生気象学会雑誌
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原著
東京タワーにおける季節別の夜間高 NO2 濃度とポテンシャルオゾン濃度との関係
苗村 晶彦渡邉 善之
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2016 年 53 巻 1 号 p. 39-44

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抄録
東京圏の中心地に位置する東京タワーにおける 2009 年の春季~夏季および秋季~初冬の夜間高 NO2 濃度時を解析したところ,ポテンシャルオゾン(以下,PO)濃度について季節別に特徴があり,春季~夏季では時間帯によっては高濃度が確かめられ,秋季~初冬には一様な濃度低下が認められた.また,春季~夏季および秋季~初冬の夜間 PO 濃度が平均 80 ppb を越えた時はいずれも春季~夏季において認められた.その際,翌日の日中 PO 濃度が平均 80 ppb を越え,その 3 例の内 1 例の前日に山梨県で日中に熱的低気圧が生成し,光化学スモッグ注意報が発令される事例があり,東京圏からの汚染の輸送と推測された.
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© 2016 日本生気象学会
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