日本生気象学会雑誌
Online ISSN : 1347-7617
Print ISSN : 0389-1313
原著
全国の公立小学校の運動会開催時期と熱中症の危険度評価
渡邊 慎一石井 仁
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キーワード: 熱中症, 運動会, 危険, 小学校, WBGT
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2017 年 54 巻 2 号 p. 75-86

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抄録

本研究は,全国の公立小学校の運動会開催日を特定し,運動会開催日の熱中症の危険度を評価することを目的とする.運動会開催日は各校が公開しているホームページから特定した.運動会開催日の WBGT は環境省のデータを用い,日本体育協会が規定する指針に基づいて熱中症の危険度を評価した.全国で春期に運動会を開催する小学校は全体の 54.3% であり,秋期は 45.7% であった.運動会の春期開催期間は全国平均で 5 月 16 日~ 6 月 11 日であり,秋期は 9 月 11 日~10 月 17 日であった.沖縄県は,熱中症危険度が「警戒」以上の暑熱環境下で運動会を開催している小学校数の割合が 99.0% であるが,熱中症事例数は 5 件と少ない.これは,児童の暑熱馴化や熱中症予防の適切な措置によると推察される.日最高 WBGT に基づいて定めた熱中症の危険がある期間を避けることにより,運動会およびその練習における熱中症の危険度を低減できる可能性がある.

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© 2017 日本生気象学会
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