Ralstonia solanacearumの非断根接種により無病徴感染した感受性ナス(Solanum melongena L.)は,青枯病の発病を抑制することが推察される.そこで本研究では,青枯病菌の非断根接種により無病徴感染したナスに青枯病菌を再接種し,発病抑制効果を調査した.その結果,無病徴感染した個体は,対照として滅菌水を前接種した個体に比べ青枯病の発病が抑制された.さらに,光強度と苗齢がこの発病抑制効果に与える影響について調査した.その結果,栽培時の光強度が強く,接種時の苗齢が低くなると発病抑制効果が大きくなることが明らかとなった.この結果より,微生物による感受性植物の青枯病発病抑制において,植物の栽培環境の重要性が示された.