農業生産技術管理学会誌
Online ISSN : 2424-2403
Print ISSN : 1341-0156
18 巻, 1 号
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  • 周 雪賓, 青木 宣明, 東出 忠桐
    原稿種別: 本文
    2011 年 18 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2011/06/15
    公開日: 2019/04/11
    ジャーナル フリー
    露地または温室(松江,標高50m)で栽培したブルーベリー樹を高冷地(真庭市ひるぜん,標高400m)へ山上げして栽培した場合の成育温度の違いがタイプの異なるブルーベリー3品種(ハーフハイブッシュの'Northland',ノーザンハイブッシュの'Duke'およびサザンハイブッシュの'O'Neal')の花芽着生と促成栽培に及ぼす影響について調査した.露地または温室(松江)で栽培したブルーベリー樹を高冷地(ひるぜん)に山上げすることにより,花芽着生数が増加した.また,山上げの時期としては,'Northland'と'Duke'は5,6月,'O'Neal'は6,7月が適当と思われた.促成栽培では,栽培年度と品種によって結果率(50〜70%)に差が生じたが,品種内の処理区間では結果率や果粒形質に差が生じなかった.
  • 土本 浩之, 大西 政夫, 門脇 正行, 河原 克明, 池内 誉定, 山根 研一
    原稿種別: 本文
    2011 年 18 巻 1 号 p. 11-15
    発行日: 2011/06/15
    公開日: 2019/04/11
    ジャーナル フリー
    黒ダイズ品種丹波黒の莢先熟対策として,その発生の有無が判明できない通常収穫期の約20日前に収穫し,無摘葉で屋外自然乾燥させれば良いことを報告した.しかし,莢先熟発生がなかった場合の影響については不明であったため報告することとした.通常収穫日の30,20,10および0日前に収穫する4収穫時期処理,通常収穫日の30日前に摘葉する区,収穫直後に摘葉する区および無摘葉区の3摘葉処理,収穫後より屋外乾燥・機械脱粒する区とハウス内乾燥・手脱粒する区の2乾燥脱粒処理を組合せた試験区を設けた.莢先熟が発生しなかった場合,収穫時期や摘葉処理が収量および収量構成要素に及ぼす有意な影響は認められなかった.このことより,莢先熟発生の有無にかかわらず,通常収穫期とほぼ同程度の収量を達成し,かつ無摘葉で十分な屋外自然乾燥期間を確保する場合,通常収穫期の約20日前に収穫すればよいと考えられる.
  • 富田 晃, 新谷 勝広, 渡辺 晃樹, 猪股 雅人
    原稿種別: 本文
    2011 年 18 巻 1 号 p. 17-22
    発行日: 2011/06/15
    公開日: 2019/04/11
    ジャーナル フリー
    甘果オウトウの垣根仕立てに対する品種適応性を明らかにするため,'佐藤錦','高砂','紅秀峰'の主要3品種の収量を立ち木仕立てと垣根仕立てで比較した.'佐藤錦'と'紅秀峰'の収量は,立ち木仕立て樹と垣根仕立て樹で差はなかった.'高砂'の収量は立ち木仕立てに比べて垣根仕立ての方が少なかった.垣根仕立てで栽培された'高砂'は新梢の発生状況および夏季剪定による新梢の処理量,新梢切り口の径などから'佐藤錦','紅秀峰'よりも樹勢が旺盛であることが確認できた.このことから旺盛な生育によって収量が減少したと考えられた.'紅秀峰'と'佐藤錦'は夏季剪定による新梢管理で中庸な結果枝を容易に作ることができ,垣根仕立て栽培においても立ち木仕立てで栽培した場合と同等あるいは同等以上の収量を得ることができたので,垣根仕立て栽培に適する品種であると結論した.
  • 森 太郎, 藤吉 智裕, 稲田 達則, 松崎 弘美, 和島 孝浩, 松添 直隆
    原稿種別: 本文
    2011 年 18 巻 1 号 p. 23-28
    発行日: 2011/06/15
    公開日: 2019/04/11
    ジャーナル フリー
    Ralstonia solanacearumの非断根接種により無病徴感染した感受性ナス(Solanum melongena L.)は,青枯病の発病を抑制することが推察される.そこで本研究では,青枯病菌の非断根接種により無病徴感染したナスに青枯病菌を再接種し,発病抑制効果を調査した.その結果,無病徴感染した個体は,対照として滅菌水を前接種した個体に比べ青枯病の発病が抑制された.さらに,光強度と苗齢がこの発病抑制効果に与える影響について調査した.その結果,栽培時の光強度が強く,接種時の苗齢が低くなると発病抑制効果が大きくなることが明らかとなった.この結果より,微生物による感受性植物の青枯病発病抑制において,植物の栽培環境の重要性が示された.
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