1997 年 4 巻 1 号 p. 13-16
'巨峰'のジベレリン処理に伴う脱粒及び穂軸の硬化の軽減について,低濃度(12.5ppm)ジベレリン処理における合成オーキシンのエチクロゼート混用効果を検討した。前期処理(花穂の5分咲き時)でジベレリンにエチクロゼートを添加する場合,50ppm混用区では摘粒効果が強すぎた上に,果汁の糖/酸比及び果皮のアントシアニン含量は低下したが,5または10ppm混用区では果実肥大の効果が高く,果実品質も優れた。穂軸の直径及び硬度はエチクロゼート5または10ppm混用区で小さくなり,脱粒も軽減された。