2015 年 21 巻 2 号 p. 139-144
2014年5月28日,国際会計基準審議会(IASB)と米国財務会計基準審議会(FASB)は,共同プロジェクトの成果として,収益認識の会計基準IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を公表した.今後,我が国の会計基準への反映や会計実務への影響も予想される.
そこで,本稿では,IFRS第15号における収益認識の考え方を整理した上で,代理人取引の収益の純額計上,製品保証・ポイント制度等の会計処理及び返還不要の入会手数料等の収益認識について,経営管理へのインパクトを指摘した.
収益認識の会計処理は,顧客への製品・サービス提供プロセス,経営資源の管理,リスクマネジメントなどの経営管理プロセスと密接に関連するものである.この意味で,企業の経営実態を表すためのIFRSの財務情報を経営改革の視点に生かすという経営者のスタンスが導入効果を高めることに繋がるものと考える.