2016 年 23 巻 1 号 p. 53-58
生産情報システムを構築するとき,完全な計画を策定して漏れのない仕組みを完成させることは至難である.むしろ,利用者の要望の変化や市場の変化に応じて,急ぐ明確なことから順に情報システム構成要素を実装する非計画的アプローチが有効である可能性が高い.本研究では,製品体系のような計画を考慮して生産情報システムを構築する際に発生する諸問題を示し,非計画的アプローチを採用することを提案する.さらに,筆者らが開発した生産情報システムによる取り組み事例を通じて,本提案の有効性について検討する.