2017 年 24 巻 1 号 p. 51-56
近年,スマートフォンやノートPC及びタブレットなどの携帯情報端末の多機能化,性能向上及び低価格化によって電子書籍専用端末の市場が圧迫され,年々減少傾向が続いている.
本研究では,このような電子書籍専用端末を取り巻く現状を踏まえて現在市販されている電子書籍専用端末が持つ諸機能を調査し,従来のペーパーライク(paper-like)追求の機能設計の考え方を検証した上で,今後IOT(モノのインターネット技術)やAI(人工知能)技術のさらなる進歩によってもたらされる多機能携帯情報端末の進化を見据えて,高度情報化時代における電子書籍専用端末の機能開発の方向性を検討する.