生産管理
Online ISSN : 2186-6120
Print ISSN : 1341-528X
研究論文Ⓡ
日本の機械製造企業の「ROESG」モデルに関する実証研究
東 壯一郎
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キーワード: 機械製造企業, ESG, ROE, PBR
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2023 年 30 巻 1 号 p. 41-49

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抄録

「ROESG」とは,企業の収益力を示すROE(自己資本利益率)と企業のESG(E:環境,S:社会,G:ガバナンス)課題への取組みの両面から企業を評価する指標である.ROEESGを二項対立でとらえるのではなく,二項融和する経営モデルとして「ROESG」経営が提唱されている.本研究では,ROEとESGの同期化を概念フレームワークとして示した柳,伊藤(2019)により提言されている「ROESG」モデルを基に,日本の機械製造企業を対象として,非財務情報と企業価値の関係性を実証分析によって検証する.東洋経済「CSR(企業の社会的責任)調査」のうち第16回調査(2020年調査)結果であるESG評価項目をESGの代理変数として,企業価値の代理変数であるPBR(株価純資産倍率)との関係について相関分析を行うことで,非財務情報の開示内容が企業価値に影響を及ぼすことを明らかにする.

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© 2023 一般社団法人日本生産管理学会
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