1998 年 50 巻 8 号 p. 270-273
堆積軟岩を対象とする土木工事が増加し,特に地盤の変形問題が重要視されている.そこで均質な堆積軟岩の変形特性を明らかにするために,新たに中間主応力を制御できる三主応力試験装置を開発し,角柱供試体の三方向の主ひずみを局所的に測定し,三主応力の自動制御等において,目標とした性能が得られた.また,ヤング率とポアソン比の初期構造の異方性が小さい一方で,直応力が増加する方向のヤング率は増加し,直応力が変化しない方向のヤング率はほとんど変化しないという応力状態誘導異方性を示すことを明らかにした.