抄録
本研究では,災害医療情報をリアルタイムに収集し,医療機関・行政・住民等,地域全体で災害医療情報を共有するためのITトリアージシステムを開発した.本システムを山梨大学医学部附属病院で行われた450名規模のトリアージ訓練において適用した結果,リアルタイムにトリアージレベル別の患者数の把握,各診療科の受診患者数の把握,容易なトリアージレベルの変更対応等,トリアージの高度化だけでなく,他病院,行政,住民を含めた地域全体で情報共有が可能となり,迅速な転院対応や住民からの問い合わせ対応が可能であることが確認できた.[本要旨はPDFには含まれない]