抄録
2011年の東日本大震災は,首都圏における震災時の膨大な帰宅困難者に対応するには,行政だけでなく,地域や事業所が連携して対応にあたることの必要性を示唆した.首都圏のターミナル駅のうち,東京駅・有楽町駅,飯田橋駅,四ツ谷駅,秋葉原駅周辺では,震災前から千代田区による駅周辺地区帰宅困難者対策地域協力会が設置され,地域と事業所等が連携した帰宅困難者対応に向けた体制整備が行われてきた.本研究では,東日本大震災での駅周辺地区帰宅困難者対策地域協力会の活動に関するヒアリング調査を行い,震災時の対応に関する課題を明らかにするとともに,今後期待される役割について考察した.[本要旨はPDFには含まれない]