生産研究
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研究解説
自転車の適確走行をガイドする路面マーカーによる実車実験
-自転車向けシークエンスデザイン オプティカルドットシステム-
韓 亜由美小野 晋太郎佐々木 正人池内 克史
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2013 年 65 巻 2 号 p. 223-228

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抄録

自転車を適切な速度に制御する走行ガイドとしての路面マーカーのデザイン・システム“オプティカル ドット”による実験について報告する. 同システムは, 筆者らにより高速道路における自動車の速度制御を目的に開発され, 首都高埼玉大宮線本線の上下勾配区間において, 2008年2月の試験運用開始以来4年以上にわたって制御効果が持続している9). 今回は, 制御対象が自動車でなく自転車であることから, より低速で視界が広く駆動–制動が直接的で時間差がごく小さいことを条件にパタンを再設計し, 長大橋梁上の長い下り勾配で実車による被験者 (サイクリスト10名) の走行実験を行った. その結果, 大および小の“オプティカル ドット”配置区間では, “無地”の場合と比較して区間走行100m地点の実測値で最大で約11km/h, 平均約7km/hの減速効果があった. 他方, 既存の路面表示に類する横断ライン配置区間では, 無地と同等で減速効果が見られなかった.

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© 2013 東京大学生産技術研究所
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