生産研究
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研究速報
L1正則化を使った低次元カオス生成モデルの探索法
城 真範赤穂 昭太郎合原 一幸
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2013 年 65 巻 3 号 p. 307-308

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抄録

様々な観測時系列を詳細に検討するためには,過去の有限個の点列が与えられたとき,そのアトラクタ形状を再現するモデル(フリーランモデル)を作ることが望まれている.今回提案する方法は,1ステップ先の予測誤差を最小にする方法に規準してフリーランモデルを作る方法であるが,LASSO(least absolute shrinkage and selection operator)という方法で凸最適化による高速化をする点に特徴がある.LASSOを使って得られるモデルパラメータはスパースため,高次元のモデルをあてはめたとしても比較的容易に項数を減らせ,単純で解析しやすい有用な数理モデルを得られる可能性が高い.のみならず,係数が0となる項を効率的に削除することで計算を高速化できる可能性も持つ.今回は簡単なカオス時系列であるLogistic写像を用い,高速にモデルが作れることを示した.

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© 2013 東京大学生産技術研究所
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