生産研究
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研究解説
ハイブリッド力学系を用いたウイルス感染動態の定量的解析
柿添 友輔中岡 慎治合原 一幸岩見 真吾
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2015 年 67 巻 3 号 p. 275-279

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抄録

ウイルス感染動態を定量・予測するには,数理モデルによる解析が必要不可欠である.様々な数理モデルの中で最も広く用いられている基本モデル(T'(t)=-βT(t)V(t), I'(t)=βT(t)V(t)-δI(t), V'(t)=pI(t)-cV(t)) は,今日まで様々なウイルスの感染動態を捉えてきた.基本モデルは,ウイルス感染実験に適用した場合,細胞数とウイルス粒子数の測定による変化を連続的なものとして仮定する.しかしながら実験時,測定による細胞とウイルス粒子の減少は瞬間的に行われるため,本仮定が十分なものかどうか明らかではない.そこで本研究では,ウイルス感染実験の測定時における細胞数とウイルス粒子数の瞬間的な変化を厳密に考慮したモデルを構築し,SHIV-KS661 及びSHIV-#64 感染実験データを解析した.そして,基本モデルと新しく構築したモデルにおいてパラメータ推定に明確な差が生じないことを確認した.

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© 2015 東京大学生産技術研究所
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