2015 年 67 巻 3 号 p. 297-300
シリコン神経ネットワーク等に用いられる神経細胞モデルには,神経活動の再現性と計算効率との間にトレードオフが存在し,発展途上である.本研究では,大脳皮質及び視床に存在する4 つの神経細胞クラスを再現する多変数の神経細胞モデルに対し,次元縮約を行い3 変数モデルを導出し,分岐解析により数理構造を解析した.そして,デジタル演算回路で実装効率のよいDSSN モデルと,この3 変数モデルの数理構造が一致するように,DSSN モデルのパラメータを決定することで,計算効率が良く各クラスの特徴的な挙動を再現できる神経細胞モデルを構築した.