生産研究
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研究速報
東北地方太平洋沖地震を対象とした川崎市沿岸部の液状化沈下マップ
梶原 和博小長井 一男清田 隆
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2016 年 68 巻 6 号 p. 443-447

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抄録

2011 年に発生した東北地方太平洋沖地震は,震源から遠く離れた関東地方沿岸部に深刻な液状化被害をもたらした.将来の地震における再液状化の可能性を考慮して,過去の液状化被害を定量的に記録し,地震防災に役立てることは極めて重要である.そこで,本研究では神奈川県川崎市沿岸部を対象に,航空レーザー測量で得られた地震前後の標高変化から地殻変動成分を除去し,液状化による地盤沈下量を定量的に示す液状化沈下マップを作成した.作成したマップは,人工的な地形改変の影響を含むものの,液状化被害報告書とよく整合する結果となった.

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© 2016 東京大学生産技術研究所
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