2017 年 69 巻 2 号 p. 63-66
道路上の代表的な公共交通である路線バスは,スムーズな運行が求められるが,交差点の信号による停車を余儀なくされる.バス車両の接近を検知して交差点の信号現示時間を調整し,路線バスの通過を支援する公共交通優先通行システム(PTPS)が実現されているが,交差する街路の両方にバスが存在する場合への対処,ITS 専用に割り当てられた無線周波数帯の活用など,機能の高度化も求められている.今回,ITS 専用周波数帯に対応した無線機器と小型電気自動車を利用し,交差する街路を走る車両の通行に対して優先付ける機能を有するPTPS を模擬再現し,千葉実験所を利用して通信と効果の確認を実施した.