生産研究
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69 巻, 2 号
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特集 モビリティ社会の未来を築くITS
特集に際して
研究速報
研究解説
  • 霜野 慧亮, 杉町 敏之, 平沢 隆之, 中野 公彦, 大口 敬, 水口 孝夫, 武村 浩司, 光安 皓, 大島 大輔
    2017 年 69 巻 2 号 p. 63-66
    発行日: 2017/03/01
    公開日: 2017/03/29
    ジャーナル フリー

    道路上の代表的な公共交通である路線バスは,スムーズな運行が求められるが,交差点の信号による停車を余儀なくされる.バス車両の接近を検知して交差点の信号現示時間を調整し,路線バスの通過を支援する公共交通優先通行システム(PTPS)が実現されているが,交差する街路の両方にバスが存在する場合への対処,ITS 専用に割り当てられた無線周波数帯の活用など,機能の高度化も求められている.今回,ITS 専用周波数帯に対応した無線機器と小型電気自動車を利用し,交差する街路を走る車両の通行に対して優先付ける機能を有するPTPS を模擬再現し,千葉実験所を利用して通信と効果の確認を実施した.

  • 坂井 康一, 大石 岳史, 小野 晋太郎, 平沢 隆之
    2017 年 69 巻 2 号 p. 67-71
    発行日: 2017/03/01
    公開日: 2017/03/29
    ジャーナル フリー

    近年,映像技術の進歩は著しく,全方位映像の撮影は,カメラ等の機材の小型化・軽量化・価格低下等もあり容易に実施できるようになった.一方,道路管理において,現場の事務所・出張所では,道路パトロールや苦情処理,防災点検,事故対応や災害対応等,様々な道路管理作業に対して,CCTV 等の活用も進んでいるものの,道路台帳等紙ベースの活用も残っている.筆者らは,実際の国道において上空も含めた全方位映像の撮影を行い,その映像の道路管理担当職員の活用可能性の評価から,効率的,効果的な道路管理作業の支援の可能性を検討したものである.

  • 高野 照久, 小野 晋太郎, 松下 脩暉, 川崎 洋, 池内 克史
    2017 年 69 巻 2 号 p. 73-79
    発行日: 2017/03/01
    公開日: 2017/03/29
    ジャーナル フリー

    一般に車載カメラとしてよく用いられる超広角カメラ・魚眼カメラでは,視界の周辺部において解像度が大きく低下する.従ってこのような車載カメラで連続的にシーンを観測し,ある特定領域に超解像処理を施すことを考えると,処理対象とする画像の枚数と品質(ぼけ度合い)の間にトレードオフが生じる.このような制約下で最適な超解像結果を得るために必要な入力画像の条件などについて検討する.

  • ディアス チャリタ, 井料 美帆, 霜野 慧亮, 中野 公彦
    2017 年 69 巻 2 号 p. 81-85
    発行日: 2017/03/01
    公開日: 2017/03/29
    ジャーナル フリー

    パーソナルモビリティ(PMV) は,短距離トリップにおける持続可能な代替交通手段として注目されている.歩行者や自転車交通需要の大きいアジア諸国においてPMV の公道走行を行うためには,PMVと他の交通手段とが混合する環境での相互の影響を理解する必要がある.本研究では,PMV の一種であるセグウェイを用いて,異なる混合交通条件下での利用者の追従時の反応時間を計測した.その結果,通常の追従状態では,セグウェイ利用者は自転車・歩行者に対して異なった反応時間を示し,急減速による危険な状況では,反応時間は相手の交通手段によらないことを確認した.

研究速報
  • 山下 拓也, 三澤 慧, タン ジェフリートゥチュアン, 須田 義大
    2017 年 69 巻 2 号 p. 87-90
    発行日: 2017/03/01
    公開日: 2017/03/29
    ジャーナル フリー

    本研究ではパーソナルモビリティビークルの代表例である平行二輪車と自転車の両方の利点を持つ車両として提案された非同一軸車輪を有する二輪車について,その運動特性を明らかにし,安定性,操作性,コンパクトさを同時に実現する可能性を探ることを目的としている.本論文ではピッチ,ロール双方の制御と速度による安定化に注目し,マルチボディダイナミクスによるシミュレーション結果より,適正なホイールベースを設定することでこれらが実現されることを確認すると共に,ピッチ制御における必要トルクが減少することが分かった.本論文は2016年12月2日に日本機械学会の第25回 交通・物流部門大会(TRANSLOG 2016)で発表された.

  • 杉町 敏之, 中野 公彦, 須田 義大
    2017 年 69 巻 2 号 p. 91-93
    発行日: 2017/03/01
    公開日: 2017/03/29
    ジャーナル フリー

    東北地域の復興を支援するため,東北復興次世代エネルギー研究開発プロジェクトが2012 年より立ち上げられている.本プロジェクトでは,災害に強く地域の持続ある発展を支えるエネルギー・モビリティを統合するエネルギーマネジメントシステム(EMS)の研究開発を推進している.本研究では,ドライビングシミュレータを用いて情報提供によるEV の充電行動の変容に関する解析を行う.

  • 橋本 怜, 杉町 敏之, 須田 義大
    2017 年 69 巻 2 号 p. 95-98
    発行日: 2017/03/01
    公開日: 2017/03/29
    ジャーナル フリー

    本研究では,大型トラックの隊列走行に対する社会受容性を,周辺の一般車両および隊列ドライバの観点から評価し,実現可能な隊列走行の仕様を検討することを目的とした.

    ドライビングシミュレータを用いた被験者実験を行い,運転行動・生体反応・アンケート結果から判断した結果,隊列走行から周辺交通への情報提供が重要であり,その上で短い車間距離での隊列走行が受容されることがわかった.

    今後は,トラック車内のHMI に関して検討し,それらの結果から総合的に判断して,社会受容性を確保した隊列走行のスペックを提案してゆく.

  • 鄭 用鉉, 杉町 敏之, 中野 公彦, 田淵 義彦, 須田 義大, 折野 好倫, 山本 浩司, 亀岡 弘之, 高橋 秀喜, 岡 徳之, 吉野 ...
    2017 年 69 巻 2 号 p. 99-101
    発行日: 2017/03/01
    公開日: 2017/03/29
    ジャーナル フリー

    近年,様々な研究においてドライビングシミュレータ(DS)が使われている.しかし,DS が現在より幅広い研究で使用されるためには更なる臨場感改善が求められる.本研究では,交通安全対策である標識と情報板を評価対象とし,脳計測を用いて情報提示の有無によるドライバへの影響を確認する実験を行った.それにより実車実験環境とDS 実験環境の結果の比較を行い,視覚環境において情報認知の側面から実車実験環境に近いDS 実験環境を再現するための臨場感向上について調べる予定である.

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