2020 年 72 巻 6 号 p. 419-422
更新統の地層の液状化は従来の液状化判定では対象外であったが,近年議論が高まりつつ状況にある.本研究では更新統の地層の主特性であるセメンテーションに着目し,人為的にセメンテーションを付加した供試体に圧密および非排水繰り返し試験を行い,土粒子構造を表すせん断波速度の計測を行った.結果として圧密中のせん断波速度の変化は,C=0% において先行研究よりも低い間隙比依存性が見られた.またセメント添加率を上げると,非排水繰り返しせん断時のひずみの発達が遅れ,靭性の高い破壊形態への移行が見られた.