生産研究
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研究速報
液状化時の大ひずみ領域の挙動を考慮した数値解析のための基礎的研究
藤井 紀之清田 隆上田 恭平
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2020 年 72 巻 6 号 p. 423-426

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抄録

液状化時の大ひずみ領域の挙動を考慮した数値解析のための基礎的研究として,せん断ひずみ片振幅γsa=60% に至るまでの挙動が得られている既往の大ひずみ液状化試験結果をターゲットとした要素シミュレーションを実施した.その結果,初期のφf を用いたケースでは既往の大ひずみ液状化試験結果を再現できなかったものの,繰返しせん断応力の載荷に伴う低下後のφf を用いることで,γsa=60% 程度の大ひずみ領域までの挙動を再現できる可能性が見出せた.今後の課題としては,限界せん断ひずみγL 到達後も含めた繰返しせん断応力の載荷に伴って連続的に低下するφf の評価方法の導入,今回対象とした豊浦砂以外の材料に対するφf の低下率の確認,二次元問題への適用性の検討等が挙げられる.

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© 2020 東京大学生産技術研究所
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