2024 年 76 巻 1 号 p. 69-73
本研究は,協調型システムによる自動バレーパーキングシステム(AVPS)の社会実装を目的とする.AVPSはこれまでに,企業や国家プロジェクトによる実証実験が行われてきたが,社会実装には至っていない.その主な理由として,社会実装シナリオが整理されておらず,自動車メーカ,駐車場オーナ,サービスプロバイダの役割が明確でないことが考えられる.さらに,自動運転に適した駐車場レイアウトの変更について考える必要がある.本稿では,特に駐車場レイアウトの変更に焦点を当て,レイアウト変更による駐車スペースの効率化や駐車完了時間の短縮などといった,時間効率と空間効率を分析対象として,仮想シミュレーション実験を行った結果を示す.