日本生態学会誌
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特集1 分子レベルから生態現象へ:生理生態学の展開
生態学の視点から昆虫の生理を考える (<特集1>分子レベルから生態現象へ : 生理生態学の展開)
椿 宜高
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2007 年 57 巻 3 号 p. 356-360

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抄録
生態学と生理学の乖離は、それぞれの問題設定の違いから生じたのだとする見方もあるが、生態学と生理学の両方の手法を使って同じ問題にアプローチすることで、新しい展開が生まれる局面は多いと思われる。昆虫の生理学と生態学の境界に生じる課題には、栄養生理、呼吸(エネルギー収支)、水収支、体温調節、免疫、感覚など様々なものがあるが、ここではおもに体温調節についての話題を提供する。また、個体レベルの生理学とフィールド生態学の境界領域の開拓には、古いテーマに新しい手法を導入することが良策であることを述べる。
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© 2007 一般社団法人 日本生態学会
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