日本生態学会誌
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学術情報特集2 情報化時代の生態学―GBIF と生物多様性情報学―
日本における生物多様性情報概況 ―生物多様性情報概況GBIO の和訳公開と国内動向―
大澤 剛士 細矢 剛伊藤 元己神保 宇嗣山野 博哉
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ジャーナル オープンアクセス

2016 年 66 巻 1 号 p. 215-220

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抄録

2013 年、生物多様性情報学の世界的な現状と課題をまとめた地球規模生物多様性情報概況(Global Biodiversity Informatics Outlook: GBIO)が公開された。これは地球規模生物多様性概況(Global Biodiversity Outlook: GBO)の生物多様性情報分野版に相当するもので、生物多様性情報学という分野の趨勢を確認し、今後を見据える重要文書である。筆者らGBIF 日本ノードJBIF では、本文書を意訳し、オープンデータライセンス(CC-BY)で公開した。さらに文書の公開に併せて公開ワークショップを実施し、国際的な状況と日本の現況について議論を行った。その結果、生物多様性情報の分野において、国際的な課題と日本の課題の間にはギャップがあることが見えてきた。本稿は、GBIO 翻訳版の公開に併せ、2014 年12 月15 日に開催された第9 回GBIF ワークショップ「21 世紀の生物多様性研究ワークショップ(2014年)「日本と世界の生物多様性情報学の現状と展望」」における議論をもとに、日本における生物多様性情報の現状と課題について論じる。

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© 2016 一般社団法人 日本生態学会
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