日本生態学会誌
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学術情報特集2 情報化時代の生態学―GBIF と生物多様性情報学―
生物多様性情報データベースの構築と公開の実践:種名および標本情報を例に
神保 宇嗣
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ジャーナル オープンアクセス

2016 年 66 巻 1 号 p. 221-227

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抄録
日本における生物多様性情報を発信するシステムに関する現状と課題を概説し、その課題を解消する一方法として生物多様性情報の簡易データベースシステムを提案した。現在の生物多様性情報の公開は、印刷物やウェブサイトなどが多くデータ形式がまちまちなため、データの検索や再利用がしばしば困難である。今回提案するシステムは、メタデータとデータの二枚の表から自動的にデータベースを作成するもので、データ提供者の作業を減らし、かつ自動的に標準的な方法で公開できる点で、データ提供者にも利用者にもメリットがある。また、オープンソフトウェアで構成され、システム自身もオープンソースで公開することで、今後の自由な更新が可能となる。データ公開の大きな流れの中で、このようなシステムを核とし、データ提供者と利用者双方が参加するコミュニティの形成が必要である。
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© 2016 一般社団法人 日本生態学会
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