鹿島地区RING IIIはコンビナート全体の横断的かつ高度な運営機能の融合を図り、生産性向上および環境負荷低減等の推進を目的とした「石油精製高度機能融合技術開発事業(RING III事業)」を平成18年度~20年度にわたり実施した。本研究では石油・石化製品の効率的な統合生産に向けて、コンビナートの多様なナフサを原料とし、一括脱硫することにより芳香族生産装置の原料化、エチレン生産装置の原料化、およびガソリン基材化することを目的としている。今回、石油化学プロセスにおいて副生するナフサ留分の有効活用を阻害する成分の無害化技術を用いたプロセスの実証化運転結果をもとにプロセス性能および今後の展望について報告する。