ゼオライト系水素化分解触媒の開発(第1報)酸点近傍への水素化活性点の付与

抄録

現在、燃料油市場の動向からＣ重油基材の削減が求められている。出光興産では残油直接脱硫装置にて、ゼオライト触媒を用いて積極的に重質留分を分解し、軽質留分への転換を試みている。しかしながら重質留分の水素化分解においてもコーク析出による酸点被毒が問題となっている。そこで、酸点近傍に水素化活性点を付与することで分解活性劣化の抑制を試みた結果、モデル反応においてコーク析出量の減少と活性劣化の抑制に成功した。