抄録
ブタジエンは、合成ゴム原料として需要を高めており、石油精製時に得られるn-ブタンを脱水素させて製造することで供給量増加が見込める。本研究では、様々な複合酸化物担体を用いて、担持Ptまたは担持Pt-Sn触媒を調製し、n-ブタン脱水素反応を行った。活性試験の結果より、MgO-Al2O3担体が高活性であった。担持Pt-Sn触媒では、Sn添加量が増加するほど劣化が抑制され高活性を示したが、触媒調製時におけるSnの流出によりSn添加量を増すことが困難であった。そこで、ゾルゲル法により調製したSnO2-Al2O3複合酸化物担体を用いることでSn流出を防ぎ、脱水素反応生成物の収率を増加することができた。