最近の流通をめぐる企業間関係について観察してみると,新たな役割を持ったプラットフォーム提供者が登場するようになったことが見受けられる.このような現象は,流通をめぐる企業間関係に関する諸文献において論じられてはいるが,「プラットフォーム」という用語に注目してみると,論者によってはその捉え方が様々であり,厳密に整理されていないのも事実である.そこで,本稿における目的は,「プラットフォームという用語に着目しつつ,現代の情報化の進展と流通をめぐる企業間関係について考察すること」にある.その意義は,流通をめぐる企業間関係においてプラットフォームという用語に着目する際には,プラットフォーム類型論のうち,どのようなタイプに注目するかでそのプラットフォームデザイン・モデルが異なるということが明らかになった点である.今回はプラットフォーム類型論のうち,サプライチェーン・プラットフォームに関するモデルを提示している.