繊維製品消費科学
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異なるデザインの看護服に対する印象評価
庄山 茂子青木 久恵窪田 惠子栃原 裕
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 54 巻 2 号 p. 172-179

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抄録

異なる6スタイルの看護服を看護師,歯科衛生士に着用してもらい,患者と看護師ならびに歯科衛生士(病院群)を対象に各スタイルの印象を調査し,スタイル間の印象の違いを明らかにした.

(1)6スタイルの中で,「花柄のチュニックと白のパンツスタイル」は,患者群と病院群ともに看護 服として好ましい割合が高く,「ダークレッドパープルのスクラブと白のパンツスタイル」は,両群ともに好ましくない割合が高かった.特に,病気や治療に不安のある患者ほど「好ましくない」と回答した.

(2)6サンプルの印象について因子分析の結果,患者群では,「思いやり,信頼・責任,積極性,活動性」の4因子,病院群では,「思いやり,信頼・責任,活動性,洗練」の4因子が得られた. 「思いやり」は花柄のチュニックや花柄のスクラブの因子得点が高く,「信頼・責任」は白のワンピースや白のチュニックに白のパンツスタイルの得点が高かった.

看護服のスタイルや色により,印象評価が異なることから,今後看護服の採用にあたっては十分な配慮が求められる

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© 2013 一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
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