テドラーバッグ-検知管法により,日常生活の廃棄物によるアンモニアとイソ吉草酸の消臭性を調べた.廃棄物は,(1)新聞紙,(2)抽出後の粉砕した焙煎コーヒー豆,(3)布巾,(4)段ボール,(5)ブルージーンズの端切れ,(6)抽出後の緑茶葉,(7)抽出後の玄米茶,(8)抽出後の粉砕していない焙煎コーヒー豆,(9)卵殻について行った.なお,前報1)で報告した絹と羊毛の消臭性を参照した. アンモニアについて,3 分後までの初期消臭速度,kは(1)から(9)の順に小さくなり,消臭容量,C は(3)>(1)~(2)~(4)>(6)>(5)>(8)>(7)>(9)の順に小さくなった.イソ吉草酸では,k 値は(1)>(9)>(6)>(2)>(3) >(5)>(8)>(4)の順で,C 値は(3)>(1)>(6)>(4)>(2)>(5)>(8)~(9)の順に小さくなった.これらの結果から,2 種の悪臭の消臭性は新聞紙が他の廃棄物より優れている事が分かった.また焙煎されたコーヒー豆は粉砕されて粒子が小さくなるほど,消臭効果が高いことが分かった.絹と羊毛と新聞紙の消臭容量,C を比較すると,前者の容量が後者の29 倍および10 倍大きいことが分かった.