繊維製品消費科学
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モアレ縞を利用したドレープ性の評価について
須田 紀子高橋 朋子
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1983 年 24 巻 5 号 p. 209-214

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抄録

8種類の試料を用い, ノード数を6個と規定してノードのモアレ縞を撮影した.その写真をもとにモアレ縞の曲線性を階差法を利用して解析し, ドレープ性の良否を定量的に評価する方法について検討した.
モアレ縞曲線の近似式の次数を決定する目安として, 第4階差まで標準偏差を求め, 最小値のあらわれた階差の階数を用いた.この方法によれば, 不織布H, 綿ブロードAのモアレ縞は直線に近似し, 絹羽二重G, スフモスリンDなどは2次曲線に近似していることがわかった.
また, ある一定の次数における各試料の標準偏差の大・小は, 仮定した曲線との近似の程度を示すものと考えられ, その大・小はドレープ性の良否と対応関係にあることが推定された.
推定の妥当性を検討するために官能検査を行った結果, 両者には高度に有意な関係があることが認められた.

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© 社団法人 日本繊維製品消費科学会
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