繊維製品消費科学
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動作時の身体適合性からみた乳児用カバーオール設計に関する一考察
(第2報) ―試作カバーオールの着用性能と洗たくによる性能変化―
諸岡 晴美丹羽 雅子
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1984 年 25 巻 12 号 p. 635-641

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抄録

前報で指摘された市販乳児用カバーオールの問題点を改良した4種のカバーオールを試作し, その着用性能および洗たくによる性能変化を検討した.試作カバーオール1型では編布方向を従来とは逆に使用, II型では膝部と棺部を改良, III型は編布方向を1型と同様とし, 膝部, 福部を改良, IV型は編布方向, 膝, 肘, 棺部を改良している.結果を次に示す.
1) ポリエステル交編布は伸び抵抗が大きく, 洗たくによる形態変化が小さいため, I型さらにはIV型カバーオールが望ましい.
2) ナイロン交編布および綿編布の1型は洗たくによる形態変化が大きく不適当であり, 肘, 膝, 棺部のみIV型によることの有用性が示唆された.
3) 洗たくによる素材の物性変化は身体拘束を強める方向に作用し, ナイロン交編布, 綿編布でこの傾向が強い.

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