繊維製品消費科学
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サラリーマンの服装に対する意識と行動
―高蔵寺ニュータウンにおける実証研究―
中川 早苗武井 敦子
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1984 年 25 巻 4 号 p. 174-182

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抄録

サラリーマンの服装に対する意識や行動を実証的に把握し, 現代のサラリーマンにとって服装がどのような意味をもっているのかを明らかにするために統計調査を行った.その結果次のようなことが明らかになった.
1) 職場での仕事が中心のサラリーマンにとって, 服装は個としての自己表現よりも社会的信用や好感を得たり, 組織の一員として仲間との連帯感を得る手段として重要な意味をもっており, 半ば制服化している“背広・ネクタイ”スタイルが, その最も無難なパターンとして支持され愛好されていることが明らかになった.
2) 服装に対する規範意識・ファッション意識への反応パターンをもとに, 数量化理論皿類によってサンプルを5つの主要なタイプに分類することができた.
3) 各タイプの差異が, 年令や職業, 職場での地位, 余暇のすごし方や生活関心, 職場での服装規制などによって大きく規定されていることが明らかになった.

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© 社団法人 日本繊維製品消費科学会
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