繊維製品消費科学
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着用・動作時のスカートに加わる歪とその方向とについて
間壁 治子百田 裕子
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1986 年 27 巻 9 号 p. 402-411

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抄録

スカートに加わる歪とその方向を体型別・素材別に明らかにすると共に, 布帛とスカートに構成された場合の物性の関連をとらえるために実験を行った.
まず, 腰部に体型特徴がある被験者を選定し, スカートに用いられる4種の素材で体型に適合した実験衣を5種類作成した.これらを着用して日常の4動作時における歪とその方向を計測し, 更に, 長時間着用して残留歪を求めた.又, 素材テストを行い, 着用実験結果との関連性を求めた.
その結果, 歪は殿部・膝部を中心として多方向に生じ, 更に, これらの部位を結ぶバイアス方向に起こることが判明した.しかし, 殿部や膝部の歪は左右への繰り返し運動で緩和されて残留せず, 体側部のバイアス方向の歪が最も大きく, 後面では“尻ぬけ”現象として確認された.これらの歪はスカートと身体との間隙量・素材そのものの物性に関係し, 肥満体型で間隙の少ない人ほど, 又, 変形し易い布ほど大きく表出した.

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© 社団法人 日本繊維製品消費科学会
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